今回の赤塚植物園シリーズその②
木の花 です。
樹木は林床にへばりつくのではなく中空高く伸び上がりますから、スプリング・エフェメラルのように陽光を求めてそれほど生き急ぐことはありません。だから、じっくり準備し、このころ花を咲かすものも多い。
前回最初の写真の赤塚植物園入り口にある
ユリノキ:もくれん科です。
別名を
ハンテンボク。葉っぱがご覧のように半纏の形をしているからです。
「ユリノキ」の命名者は大正天皇。北アメリカ原産のこの木が小石川植物園で花を咲かせているのを見て、「ユリに似ている」ということで「ユリノキ」。
しかし皆さん、ユリに似ていると思いますか。それよりもチューリップ。だから本国のアメリカでは「
チューリップツリー」
ヤマボウシ:みずき科
何かに似ている? そう
ハナミズキ。それもそのはず、ハナミズキのことを「アメリカヤマボウシ」ともいいます。ほとんど同じ種。白い花弁のように見えるのは、実際は総苞。この総苞が白いずきんをかぶった山法師を連想することから、名前が付けられたという。
秋にはこのような実がなり、甘くて食べられる。
2007年10月、群馬県長野原町にて。
ウツギ:ゆきのした科
○○ウツギと名前がついたものが多い中で、ただの「ウツギ」でウツギ中のご本家。
「♯ウーノハナーの匂う垣根に♭」の
ウノハナは、このウツギのこと。
センダン:せんだん科
「栴檀は双葉よりも香し」のセンダンは、白檀(びゃくだん)のことでこのセンダンとは違う。
テイカカズラ:きょうちくとう科
花は甘い芳香がする。
名前の由来は、鎌倉時代の歌人藤原定家の墓所に生えていたからという。