10日夜宿泊は、嬬恋村大前のログ・コッテージ
「ふりーたいむ」さんにお世話になりました。
翌朝は、ログ・コテージのオーナーの案内で、快晴のなか回りの雪原を散策。シーズンには、一面の嬬恋キャベツの畑です。後ろは、浅間山。
雪原には、さまざまな
フィールド・サイン(動物の足あとなどの生活痕跡)が残っています。
そんな中に、こんなものが! 回りの積雪についた二種類の足跡から見ると、つい数時間前、ノウサギがキツネに襲われた生々しい現場のようです。
まさに狩りの現場! 襲われたノウサギの毛が残っています。
回りには、肉片も! ご馳走を食べて、お腹いっぱいになって?、キツネの排泄物も。
まさに「食う食われる」の残酷ともいえる自然世界です。ノウサギは可哀想ですが、しかし、これも自然のしくみであり、掟め。地球上の生物は、どれ一つとして「食う食われる」の食物連鎖の輪の中にないものはない(人類も例外ではない、食べ物は、何一つ他の生き物でないものはない)。それによって自然生態系が回っているのです。
植物が、大気中の二酸化炭素(CO2)と、水、窒素など無機物を原料に、太陽エネルギーを使って有機物(澱粉、たんぱく質)を作ります。それを、ウサギなど食植動物が食べる、そのウサギをキツネなど肉食動物が食べる。こうして、太陽エネルギーを閉じ込めた有機物が巡ることによって生き物の世界―地球生態系は回っているからです。
植物が「生産者」、動物が「消費者」、そして菌類などの「分解者」が植・動物の遺体や排泄物を分解して、二酸化炭素と水に、そして植物が利用して動物に回った窒素やミネラル(リンやカリなど)を再び無機物に返し、また植物の成長の糧となる。
こうして、すべては循環しているのです。
キツネが、ノウサギの狩りをしなくなると、この循環がそこで止まり、生態系は崩れてしまいます。
この
残酷も、おごそかな現場 は、案内をしていただいたコテージ・オーナーも初めて見た光景のようでした。
こんな機会を与えていただいたオーナーのTさん、ありがとうございました。