もう、お屠蘇気分も醒めましたので、ブログ・デザインも正月のモチーフから通常にもどります。通常といっても、年改まるとともに新デザインです。
新春を機に、シリーズも新しく追加、「
巨樹シリーズ」のスタートです。
これから折にふれ、埼玉、関東の、あるいは旅行などで出会ったときには、全国の巨樹を取り上げ、紹介しながら、その樹種のウンチクなども傾けます。
巨樹は、日本中のものを取り上げた本なども多く出ており、また隠れた巨樹オタクも多い人気分野の一つです。千年、二千年、場合によってはそれ以上も生きている大樹は、そばに立つだけで、神々しく、圧倒されます。
それは、昔からどんな人も感じてきたのでしょう。例外なく注連縄などが張られ、神聖に祀られています。
その巨樹シリーズの手始めとして、まずは、私の住まいのすぐ近くにある「
与野の大カヤ」です。
全くの住宅街のなかにありますが、他を圧しています。さいたま市中央区鈴谷・妙行寺というお寺の境内にあります。マンション階段から。
全体の姿です。樹高21.5m、目通り7.28m、推定樹齢1000年、国指定天然記念物。日本3大カヤ名木のひとつ。
言うもおろか、神々しい樹体です。
子どもさんと見比べてください。
1000年の歳月が生んだ威容です。枝でも、どこかにあれば、巨樹の資格があります。
葉です。触ると針が痛い。よく似たもので痛くなければ、
イヌガヤです。昔は、この葉を燻して、蚊遣りに使ったという。そこからカヤの名前がきているともいう。
この木は、雌です。実がなるからです。この実を炒れば、おいしく食べられ、油をしぼれば、最高級の食用油。
さて、この
カヤ:いちい科、何に使われる? 言わずと知れた碁盤や将棋盤です。淡黄色で光沢があり緻密で特有の芳香を放つ、このように美しく芳しいだけでなく、きわめて弾力性に富み、碁石や駒を置いても音がよく響き、それよりもへこんだ傷もすぐ復元する。そして、材が柔らかく衝撃が少ないから、いくら打っても肩が凝らない、といいことずくめ。
カヤのものが、いずれでも最高級品とされます。
その他、水に強く、風呂桶や船舶材にも使われることがありました。しかし、今では良材が少なくなり、もうこんな用途には使われなくなりました。
この木も、中まで腐りがなければ、何百万円、何千万円?