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2017年 01月 27日
私の活動領域はどちらかといえば、野山歩き、森林整備、畑作りなど体育会系が中心となっている。この寒い時期どうしても野外での活動が少なくなって暇を持てあますことが多い。
これからまだまだ歳をとるとなおさら体育会系だけでは暇を持て余す怖れがある。何か文科系の趣味も持つ必要がある? 以前、「食魔・谷崎潤一郎」の記事でカミングアウトしたように、私は谷崎文学の大ファン。いま一度、谷崎ワールドに浸りたく、このところ谷崎本を読んでいる。しばらくこの文科系で時間をつぶしたい。 本を読むことはもちろんだが、ファンの通例としてけっこう大谷崎の所縁の地を巡ってきた。 大学時代に下宿した南禅寺から学校に通う道筋、野村別邸など南禅寺別荘群の中の道を抜け白川沿いに出ると、そこは「前の潺湲亭」があったところ。ここではあの名作「細雪」が書かれた。 その後に移り住んだ下鴨の「後の潺湲亭」も1012年に訪れた。ここで「少将滋幹の母」「新訳源氏物語」が執筆された。 後の潺湲亭。今も当時のまま残っているが、所有者が企業に移り「石村亭」となっている。 鹿ケ谷法然院にある墓所も何度か訪れていることは、このブログでも何度か取り上げている。 そして若い時(30歳過ぎころ、昭和50年ころ)、一時、大磯・平塚など湘南に寄宿した時には、大谷崎(おおたにざき)終焉の地・湯河原町吉浜の「湘碧山房」を訪れたこともあった。みかん畑に囲まれたこの山房で昭和40年に79歳の豪胆極まりない生涯を閉じた。 この記事のタイトルの「かえすがえすも・・・」の思いは、この度、渡辺千萬子著「落花流水―谷崎潤一郎と祖父橋本関雪の思い出」(岩波書店)を読んだことから。 渡辺千萬子さんは、知る人ぞ知る名作「瘋癲老人日記」の颯子のモデルとなったといわれる義理の嫁。谷崎の再婚の相手となった松子夫人の連れ子S氏の奥さん。従って谷崎との直接の血縁はない。しかし数年間の同居もしたし、谷崎が神奈川県に移り住んだ後も、春秋のいい季節には京都の渡辺邸に滞在し、多くの創作もそこでなされた。 この渡辺邸は、最初は北白川にあったが、昭和39年に谷崎の墓所法然院のすぐ近くに引っ越した。千萬子一家がこの地を選んだのも谷崎の意見によるところが大きい。ゆくゆくはこの地の一画に自身の書斎を建てる心算もあったという。 「必ず東山側、北は修学院まで、それより北は寒いから駄目。南は南禅寺まで、それより南は京都らしくないから駄目。--- 鹿ケ谷の地所にアナタの家を建てることには大賛成です。そうしたら私たちも泊まりに行けます。死後もそばにいれます」 「希望どおりの土地が運よく見つかって、鹿ケ谷法然院の前に、家を新築しました。 谷崎は四〇年の五月にいつものように松子、重子、と三人でこの家へ来て、一ヶ月あまり泊まり、いろいろな人にも久しぶりにあったり、大好きな京都の美味しいものを充分に楽しんだりしていました。法然院の前の道や疏水の堤、哲学の道を朝夕散歩したりもして、この辺りの風情も気に入ったようでした。いずれ谷崎の家や書斎を建てるようにと、一〇〇坪ほどの土地を哲学の道に面したところに、全く手をつけず雑木林や雑草もそのままに残しておきました。けれどその後わずか二ヶ月で亡くなってしまったのです」 哲学の道と琵琶湖疏水 そういえば、ずっと後年、渡辺千萬子さんは哲学の道から法然院に続く橋を渡ったところにあるこの家で「アトリエ・ド・カフェ」という店をやっていたが、通りかかった時それらしき人を店内で見かけたこともあった。 この引用文に出てくる昭和40年といえば、私は大学三回生。間違いもなく南禅寺に下宿していた時だ。しかも法然院は南禅寺から一キロもない。そんな事情を知っていてもう少し注意深くしていたら、哲学の道や場合によっては南禅寺近くなどに杖を曳く最晩年の大谷崎を見かけることもできたかもしれない。かえすがえすも残念! もう一つ残念といえば、日本画家・橋本関雪の直系のお孫さん(後の白砂村荘 橋本関雪美術館長)が同じ大学のゼミにいた。関雪のお孫さんといえば千萬子さんの従姉弟でもある。もう少し仲良くしていれば、大谷崎の話も聞けたかもしれない。
by jo-toyo
| 2017-01-27 06:56
| 大谷崎ワールド
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