わがマンションのソメイヨシノも開花宣言です。植栽委員会で決めている
開花標準木も3分咲きです。
下の写真で、画面やや左奥、よく咲いている木が開花標準木です。
「
ソメイヨシノは栄養繁殖(接木)で増やされていてクローンのため、一時に揃って咲くから見ごたえがある」、このブログでも、以前こう書きました。
しかし、下の写真では、テニスコートの左側と右側では咲き加減が違う! お前は嘘を言った! そうではありません。右側と左側では環境が違うから咲き加減が違うのは当然。むしろ、このように違うから、それがクローンである証拠です。左側は日当りがよく暖かい、右側は15階建てマンションの陰で冬は日当りが悪く寒い。
下の写真は、それぞれの側の状態です。左列:テニスコート左側 右列:右側 左列の開花標準木がある方が明らかによく咲いています。
ところが、昨年は違いました。右側の方が開花が早かったのです。
昨年の3月25日「
No.0155 桜開花異変?」で、次のように書いています。
さて、テニスコートの左右どちらが日当たりがいいでしょうか? 当然、よく咲いている右側?
実は、違います。右側は、15階建てマンションの陰で、冬は陽がほとんど当たりません。
それが、どうして日陰の方が早く咲く?
どうしても異変としか思えません。私の記憶では、いつもの年では、じっさい左側の方が開花は早いのです。ですから、私も委員をしているマンション植栽委員会では、左側の木を開花標準木としています。
だとすれば、どう解釈すればいいでしょうか。
私は、次のように解釈しています。
サクラなど、早春に開花する木の花は、もう前年の夏に蕾を準備します。しかし、そのままは開花しません。秋に間違って開花したりすれば、実を結ぶのが冬になります。それでは、実を結べない。だから寒い冬を経験しないと開花しないメカニズムが組み込まれているのです。一定の寒さを経ないと、蕾が目覚めないのです。気の遠くなるような時間をかけてサクラが進化する中で獲得してきた生きる知恵です。
今冬は、記録的な暖冬でした。ということは、日当りのいい左側は、寒さが足りず、まだ充分に目覚めていない。まだ、うつらうつら状態?
一方、日当りの悪い右側は、一定以上の寒さを経験したため、すっきり目覚めた。だから暖かくなると、早く開花した。私の解釈です。
マンション以外の場所でも、今年のソメイヨシノの開花をよく観察していると、そのような傾向があるように思います。
暖冬による桜開花異変?
私の昨年の推理が正しかった? 今冬は寒さが厳しかったから、この春はセオリー通りに正常に開花した?
それにしても、地球温暖化で異常気象が多発するようになると、桜も勘が狂う?