巨樹シリーズが続きますが。
これは、めずらしい
カゴノキ:クスノキ科の巨樹。埼玉県坂戸市多和目というところの神社境内にあります。
もともと珍しい木ですが、ことに関東では珍しい。というのは、常緑樹で主に西日本の木だからです。樹齢1000年近いものですが、つい最近まで村民にも本当の名前が解らず「なんじゃもんじゃの木」と呼ばれていたとか。昭和59年に埼玉大学教授によって、ようやくカゴノキと鑑定されたといいます。
目通り4.6m、樹高15m、推定樹齢1000年、埼玉県指定天然記念物。
カゴノキは、「鹿子の木」、樹皮がこのように、まだらに剥がれて鹿の子模様になるためです。
さすが、1000年の迫力です。
葉は、鋸歯のない全縁です。終わりかけた花も見えます。
窪みには
サルノコシカケも。
よく似た木の
バクチノキ:ばら科。
この木も樹皮が剥がれ落ちてまだら模様になります。
バクチノキとは面白い名前ですが、博打に負けて身ぐるみ剥がれて丸裸になるのにたとえて「
博打の木」。
命名した人は、ユーモアがあったのですね。それとも博打好き?
2006/2 京都府立植物園にて。
この神社には、昭和34年の伊勢湾台風の被害で枯れるまで、幹周り9m、樹高35m、樹齢1031年の大杉があったといいます。
大杉があった石垣の中には、その杉の二世が2本、次の千年に向かって育っています。
向こうが、カゴノキ。