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2018年 01月 16日
二回前の「世の中変わった、テレビCMも変わった!」(http://forestjo.exblog.jp/29244827/)の記事に一部の方からおベンチャラをいただいたので、図に乗って続編を。
その記事の中でつい最近までの日本のテレビCM(広告)にブランド作りの視点が欠けていたのではないか、という指摘をした。 当然ながら、広告だけでなくその広告のコンセプトを支えるマーケティングそのものにブランド作りの視点が欠けていたからだ。 これまでの 日本のマーケティングそのものの特殊性(若さ、未熟さ?)ということについて。 昨年9月に「ブランドというもの」(http://forestjo.exblog.jp/28126797/)という記事を書いたとき、エコノミスト・加藤出の著書から次のような引用をした。日本企業のブランド作りの不得手さは今も続いているとの指摘である。 「一方、欧米には、新興国の製品との価格競争に拘泥することを避けるため、ブランディングに積極的に投資して、利幅が厚い製品を売り続けている企業が多い。それには長期的なマーケティングが必要だが、新興国の消費市場で観察していると、多くの日本企業はそれに経営資源を割いていないことが明確に感じられる」(p52) 「ブランド」に対して差別性のない商品を「コモディティ(日用品)」というが、日本製品の多くがコモディティ化してしまった。 その結果は明瞭に現れている。 まだまだ国際的にも競争力が強いといわれるクルマメーカーでさえ、例えば2014年度の台当たり利益ではドイツ勢との大きな差が出ている。BMW60万円、ダイムラー59.5万円、それに対して日本勢ではトヨタ25.2万円、ホンダ19.4万円、日産は11.1万円。 腕時計でも、かつての日本のデジタル時計は今やその面影もなく、スイス高級時計の天下となっている。スイス時計の「らしさ」を守るために2013年には国会で「スイスらしさ法」が可決されたという。国を挙げてのスイス製品のブランディングの議論が真剣に行われている。 2013年の営業利益率にも、それが表れている。リシュモン(カルティエ、ピアジュなど多くの高級ブランドを傘下に持つ)は23%、バーバリーは19%、スウォッチ(オメガ、ロンジンなど高級時計ブランドを傘下に持つ)27%、エステーローダー(化粧品)は15%、BMWは11%、それに対して日本勢は、トヨタ6%、資生堂7%、セイコー5%、ソニーはマイナス3%(p253~254)。 この日本企業のブランド作りの不得手さ・関心の薄さを、実際の私の体験から考察してみる。もちろんクルマのマーケティングの事例である。 いまでもそうであるかもしれないが、私の現役の時代には、例えばクルマのモデルチェンジは「変わり映え」が求められた。どんなに成功したモデルでも、モデルチェンジで「キープ・コンセプト」つまり前のモデルの良さを受け継いでは必ず失敗する、ということが言われた。「変わり映えがしない」と市場から非難の声が起こったのだ。 この日本の市場の特性は、例えばドイツ車の反応とは真逆であると言われた。例えばベンツやBMWがモデルチェンジであまりに大きく変えすぎると「これはベンツではない!、BMWではない!」とファンユーザーからブーイングが起こったという。我々でも、ベンツらしさ、BMWらしさというものについてあるイメージを持っている。それは個々のクルマを見てもそれらの商品モデル全体を見てもそれを感じる。 「ブランド」とは本来そういうものだ。このブランドのこの商品づくりに好感が持てる、そのブランドの「らしさ」が好きだ。私にはこのブランドが合っている(自己表現ができる)。そうして固定ファン層が蓄積していく。モデルチェンジごとに「キープ・コンセプト」を捨て去り、変わり映えばかりを追い求めたのでは「ブランド」はできない。 先に日本企業のブランド作りの「不得手さ・関心の薄さ」と言ったが、それは企業だけの責任ではない。先のモデルチェンジの例で言ったが、日本の市場がその都度の変わり映えを要求するからマーケティングもそうなる。市場にも責任の一端はある(しかし後にも言うが、そういう市場を作ってきたのが、企業だとも考えられる)。 ことに日本の自動車市場は特殊である。昭和30年代半ば、池田内閣の所得倍増政策で高度成長が始まり一気にモータリゼーションが進んだ。しかもそのモータリゼーションを支えたのは、ほとんどが日本のメーカーであった。 細かくは言わないが、1990年代半ばまで輸入車のシェアは、1%にも満たない、今でも10%もない。こんなに国産車ばかりの市場は恐らく他国に例を見ないだろう。今でもトランプから日本の自動車市場の開放を求められている。(いくら市場を開放してもアメ車が日本で売れると思えないが) 爆発する国内市場を国産車で押さえることで、日本は世界で冠たる自動車生産国になった。しかし反面、この日本市場の特殊性(若さ、未熟さ?)を育て、また逆に育てられた日本メーカーはブランド・マーケティングのノウハウを獲得できなかった? その傾向は、クルマメーカーだけでなく、他のジャンルの日本企業にも当てはまるのではないだろうか?
by jo-toyo
| 2018-01-16 10:26
| ブランド・マーケティング
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