「フィールドノート」復刻版も年内最後は、お正月を迎えての 縁起もの植物 の話で締めくくり。
万両、千両、百両、十両、一両そろい踏み(2007年3月2日)
私がかつて、住んでいるマンションの植栽委員をしていた時に、わがマンション植栽に遊び心で提案した
「縁起もの」=万両、千両、百両、十両、一両そろい踏み コーナーです。
皆さん、
センリョウ(千両)、マンリョウ(万両)という赤い実をつける植物があって、お正月に飾られることはご存知でしょう。そのほかに、
百両、十両、一両 という、やはり赤い実をつける縁起ものがあることを知っていますか?
マンリョウ:やぶこうじ科
ご存知、漢字で書けば、
万両、寒い冬でも赤い実を付け、縁起もの。
センリョウ:せんりょう科
これこそ、よく知られているかもしれません。お正月にはよく用いられます。漢字で書けば、文字通り
千両。
ん?
万両と
千両があるのなら、その下の
百両、十
両、一両はないの? 誰でも思う疑問です。
昔の日本人にもシャレ心がある人がいたようです。ちゃんと揃えています。
カラタチバナ:やぶこうじ科
このカラタチバナは、これらの中で一番なじみが薄いかもしれませんが、一名を
百両。
ヤブコウジ:やぶこうじ科
まるで、草のように見えますが、これも樹木。なぜなら多年生で、幹は木質化しているからです。
これは、一名を、
十両とも呼びます。
アリドオシ:あかね科
鋭い棘があり、登ってくるアリも刺し通すから。また、これを
一両と呼ぶ。
シャレといえば、この万両、千両に、
アリドオシという縁起植物をそろえて植えて、昔からご満悦に浸っているご仁もいたとか。
この洒落わかりますか。
万両、千両、有り通し。
いつもわが家には、うなるほどのお金が貯まっている、という縁起良さ。