ベランダの鉢植えの
サクランボ が結実しました。全部で30個近い可愛い実が付いています。
このサクランボの木はホームセンターから買ってきたものですが、もともと
佐藤錦と
ナポレオンという二品種を一本の台木に接ぎ木した
二本仕立て でした。「なかなかいいアイデアだナ」ということで手に入れました。
サクラ属は、自家不和合性というメカニズムを持っています。
つまりは自分の花粉では結実しない。これは桜が進化してくる過程で獲得した近交弱勢を避けるためのメカニズムです。すべてが同じ遺伝子のクローンであるソメイヨシノがあまり実を付けないのはこの性質によります。ソメイヨシノも実を付けることもありますが、それはソメイヨシノ以外の桜の花粉を受け取ったから。(だからソメイヨシノの種子から発芽しても、それはもう雑種でソメイヨシノではありません)
違う品種の二本があれば、一本だけより、違う遺伝子の花粉を交換し合ってどちらの品種の結実も より有利 になるに違いない。それが、「いいアイデアだナ」と考えた理由です。
しかし、二本仕立てのうちの一本は枯れてしまいました。せっかくのいいアイデアも台無しです。
わがマンションの植栽にはソメイヨシノ、ヤマザクラなど数品種の桜が植えられています。しかしそれらの花粉を付けたハチたちが10階の私のベランダのサクランボの木まで来てくれるか? 疑問です。
ということでこのサクランボの木の開花時に、私がいろいろの品種の桜の花を持ち帰り、
人工授粉 をしてやりました。
この結実は、わたしの努力の結果?