出雲崎の「
良寛と夕日の丘」でもう一つの出会いがありました。
夕方になると、公園の名前にもなっているように日本海に沈む夕日が見られるであろう、公園から西南の方向を見たところです。
出会いは、写真中央の石碑です。
「あわゆきのなかにたちたるみちおほちまたそのなかにあわゆきぞふる」 (淡雪の中にたちたる三千大千世界またその中に泡雪ぞ降る)
三千大千世界(みちおほち)とは仏教の宇宙観、大きな世界の意味とのこと。
敬慕して止まない良寛の歌を、書家・故村上三島さん(芸術院会員、2005年没)がものした書です。
三島さんは、私の故郷・今治市大三島の生んだ書の泰斗です。
また浅からぬ因縁もあります。
三島さんは、大学の友人の叔父さんにあたり、また私が学生時代に一時、書を習った古谷蒼韻さん(文化功労者、90歳)が師事した師匠でもあります。
つまり、私は三島さんの孫弟子?
私の名前「襄(のぼる)」は、頼山陽の幼名だとのこと、書が上手くなるようにと父が付けたと聞く。
こんな名前をもらい、こんな筋の先生についてもまったくモノにならなかった。
名前負けの最たるもの。